新たな扉

絵画の楽しみ

 風は強いけど雪が積もらないのがとてもありがたい と感じる今日このごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。相変わらず読書 三昧の毎日を送っておりますが、先月、とある事情により、今まであまり興味がなかった西洋美術史 に関する本を読んでみました。古代ギリシャから20世紀に至るまでの膨大な歴史をダイジェストでコンパクトにわかりやすく解説してある本と、一歩踏み込んだ本の2冊を読みました。

 画家達はどんな思いで描いていたのか、何を描いてどんなことを伝えたかったのか、時代によって、社会によって様々に変遷していきます。日々の糧を得るための手段として描かれていた絵画が芸術となり、自己表現の場となるには長い長い時間がかかったのですね。私の記憶にある絵といえば、義務教育の中で目にしてきた程度ですが、それにしてもいろんな絵や画家。名前と絵は覚えているけどどんな時代に生きて、どんな思いで描いていたのかまで考えることはありませんでしたが、こうしてちょっぴり興味を持っただけで、今までとはずいぶん違って見えるんだな、と感じました。

 サンドロ・ボッティチェリ(1445-1510)は、当時最も繁栄していたフィレンツェで、時の権力者メディチ家の下で第一線の画家として活躍します。それまでは宗教画や王侯貴族の肖像画が一般的なモチーフであったのに、彼はパトロンであるメディチ家の要望で、ギリシャ神話をモチーフとして取り上げます。それが既に画期的なことだったそうです。

 春(プリマヴェーラ)で、右側の手を取り合っている三人の女性は、三美神であるといわれ、それぞれ「愛欲」と「純潔」と「知性」を象徴しているのだそうです。見つめ合うのは「愛欲」と「純潔」。ちょっと色っぽく肩を出している「愛欲」は装飾品をいっさい身につけていない後ろ向きの「純潔」の手を誘うようにとり、ちょっと冷静な表情の「知性」が「純潔」の手を引いてそっちに行かないようにしている。しかし、上に飛んでいるキューピッドの矢は「純潔」を狙っている、と。そんな解説を読むと、このひとつの絵の一部分に、そんな意味がこめられているのか~~!と感嘆するのみなのであります。ちなみに私は右端の、ほっぺを膨らませている青い人 がやけに印象に残っていたのですが、その方は風の神様で春を運んでくるのだそうです。画像を見たい方は下をクリックしてください。

春<プリマヴェーラ>

 宗教や権力と結びつくことで発展し、同時に自由を制限され、非難されながらも新しい道を開拓していかなければならないという宿命みたいなもの。生きていくって、食べていくって、なかなか大変なことですね。ちなみに、19世紀中頃、写実主義のクールベという画家は、パリの万国博覧会に出品したものの受け入れられず、頭にきたのでその会場の前で自分の作品を展示したのが、「個展」の始まりだったんだそうです。あまり売れなかったそうですが。

 いろんなことが原動力となり、新たな扉 を開けていくのですね。知れば知るほど楽しき西洋美術、まだ入り口をのぞいただけですが、いつか本物の「春<プリマヴェーラ>」を見に、イタリアに行ってみたいです。

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ラナ・クラクラ

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